御崎加代子・山下博訳『ワルラス社会経済学研究』が2023年2月5日に、日本経済評論社より刊行されます。出版社による紹介ページはこちらです。
ワルラスの大著『社会経済学研究』(初版1896年・2版1936年)は、重要な著作であるにもかかわらず、長い間翻訳がなされませんでした。2010年にワルラス没後100年を記念してやっと英訳が出版されました。今回の翻訳は初めての日本語訳です。これほど長い間翻訳がなされなかったのは、パレートやシュンペーターなど後継の経済学者たちから否定的な評価を受けたことも原因ですが、テキストの難解さが決定的な理由として考えられます。この日本語訳も、完成に10年かかりました。
一般均衡理論の創設者ワルラスがどのように生涯、社会正義の実現に取り組んだのか、ワルラスの情熱を生々しく伝える著作です。この著作の中でワルラスは、公正と効率の両立とその実現という極めて現代的なテーマに挑んでいます。たしかに難しい内容ですが、できるだけわかりやすい訳を心掛けました。ぜひ多くの皆さんに手に取っていただきたいと考えています。

(追記)
わかりやすい解説を寄稿しました。「ワルラス『社会経済学研究』の不思議な魅力」『評論』No.227 (2023年5月号) , 4-5.
