GIDE 2022 Paris大会での報告

 2022年7月7日から9日まで、パリで開催された、シャルル・ジッド学会 第19回国際大会で、論文を発表しました。学会は、パンテオン広場にある、パリ第Ⅰ大学の由緒ある校舎で開催されました。

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3年ぶりのフランスでの学会報告でした。大会のテーマである、“Bonheurs et malheurs de l’agent économique” (経済主体の幸福と不幸)にちなんで、私は、ワルラスの共感概念について、報告をしました。論文では、ワルラスとアダム・スミスの共感概念の比較をしているので、スミスのセッションで報告することになり、スミス研究者から、貴重なコメントをもらうことができました。

フランスに到着してまずびっくりしたのは、マスクを着けている人がほとんどいなくて、コロナ以前の生活にほぼ戻っているということでした。さらに学校の夏休み期間に入っているので、空港や観光地は、欧米からの家族連れの観光客であふれかえっており、これまで見たことのないような混雑ぶりでした。

ただしコロナの感染者数は、フランスでも急増しており、学会直前に感染して、参加をキャンセルした人もいました。学会では、急遽、校舎内でのマスクの着用が推奨され、コーヒー・ブレイクやランチは、予定を変更して、屋内ではなく、中庭で提供されました。パリの気温は高かったですが、日本とは違って乾燥しているので、屋外での食事は、とても心地よかったです。

ウクライナでの戦争の影響による航路迂回により、日本とヨーロッパ間のフライト時間は普段より長く、また現地で帰国のための検疫書類の準備もしなくてはならず、いつもより疲れる出張でしたが、多くの研究者たちと再会の喜びを分かち合い、充実した時間を過ごすことができました。